国立精神神経研究センター 神経内科 山本 敏之先生。
1)パーキンソン病は振戦、筋強剛、無動寡動、姿勢反射障害を特徴とする。
2)中脳黒質のドパミン神経細胞にレビー小体が出現する疾患(脳全体に広がればレビー小体型認知症になる)。
3)ドパミントランスポーターSPECT(Datスキャン)に集積低下・MIBG心交換シンチで発症早期から心臓縦郭比の低下。
4)L-ドパの有効血中濃度を超えるとジスキネジア、精神症状が出現する。
5)咳嗽反射の閾値が高く刺激してもなかなか咳がでない・随意の咳も呼気流速が遅い為誤嚥性肺炎を発症しやすい。
6)運動症状が重症であるほど、嚥下は悪い傾向にあるが、ヤール分類、罹病機関と必ずしも相関しない。
7)様々タイプの嚥下障害を合併し、錐体外路徴候だけが嚥下障害の原因ではない(錐体外路徴候、中枢パターン発生器の異常、嚥下関連筋群の運動障害、咽喉頭の感覚異常、食道入口部の開大障害、姿勢異常など)
8)不顕性誤嚥が多く、自覚に乏しい。