認知症の人の口を支える視点

東京都健康長寿医療センター 平野 浩彦先生。FASTによる重症度のアセスメント1.正常2.年相応:物の置き忘れ3.環境状態:熟練を要する仕事の場面では、機能低下が同僚によって認められる。新しい場所に旅行することは困難。4軽度のアルツハイマー型認知症:夕食に客を招く段取りを付けたり、家計を管理したり、買い物をしたりする程度の仕事でも支障をきたす。5.中等度のアルツハイマー型認知症:介助なしでは適切な洋服を選んできることができない。入浴させるときにもなんとか、なだめすかして説得することが必要なこともある。6.やや高度なアルツハイマー型認知症:不適切な着衣。入浴に介助を要する。入浴を嫌がる。トイレの水を流せなくなる。失禁。7.高度なアルツハイマー型認知症:最大約6語に限定された言語機能の低下。理解しうる語彙はただ一つの単語となる。歩行能力の喪失。昏迷及び昏睡。認知症患者と良好なコミニケションを形成するためのケア手法が多く提唱され、実践されている。これらのケアについてしることで、認知症患者と医療従事者との間に信頼関係が構築され、歯科診療の受容に寄与する可能性がある。